解説
BCP(Business Continuity Plan、事業継続計画)は、地震・火災・大規模システム障害・パンデミックなどの不測の事態によって事業が中断・阻害された場合に備え、重要な事業をできるだけ中断させない、または中断してもあらかじめ定めた目標復旧時間内に、目標とするレベルまで復旧・再開できるようにするための、手順や体制を文書化した計画です。選択肢dは「事業の中断・阻害に対応し、事業を復旧し、再開し、あらかじめ定められたレベルに回復するように組織を導く手順を文書化したもの」とあり、BCPの定義そのものなので正解です。BCPを策定し、訓練・見直しを通じて継続的に運用・改善する活動全体はBCM(事業継続管理)と呼ばれます。よく似た略語であるBSC(バランススコアカード=4つの視点での戦略管理)、BPM(業務プロセス管理)、BPO(業務プロセスのアウトソーシング)と混同しないよう、それぞれの目的を区別して覚えることが重要です。
なぜ他の選択肢は違うのか
- 選択肢 ア
- 「財務、顧客、内部ビジネスプロセス、学習と成長という四つの視点から戦略を検討したもの」は、BSC(バランススコアカード)の説明です。4つの視点から業績評価と戦略管理を行うフレームワークであり、不測の事態に備えて事業継続を図るBCPとは目的が全く異なります。4つの視点から業績評価と戦略管理を行うフレームワークであるBSCの説明であり、不測の事態に備えて事業の継続・復旧を図るBCPとは目的も枠組みも全く異なります。
- 選択肢 イ
- 「業務内容や業務の流れを可視化し、一定のサイクルをもって継続的に業務プロセスを改善するもの」は、BPM(ビジネスプロセスマネジメント、業務プロセス管理)の説明です。業務プロセスの継続的改善を目的とする手法であり、災害等に備える事業継続計画であるBCPとは異なります。業務プロセスを可視化して継続的に改善するBPMの説明であり、災害等で中断した事業を目標時間内に復旧させる手順を定めるBCPとは目的が異なります。
- 選択肢 ウ
- 「業務効率の向上、業務コストの削減を目的に、業務プロセスを対象としてアウトソースを実施するもの」は、BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)の説明です。業務の外部委託による効率化・コスト削減の手法であり、事業継続を図るBCPとは目的が異なります。業務の外部委託による効率化・コスト削減を図るBPOの説明であり、事業の中断に備えて継続・復旧を図るBCPとは目的が異なります。略語の混同に注意が必要です。