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正解は イ

解説

競争戦略の地位別類型を問う問題です。コトラーは、業界内での企業の地位を、リーダ(最大シェア)、チャレンジャ(リーダに挑戦する2番手)、フォロワ(上位を模倣して追随)、ニッチャ(特定の隙間市場に特化)の4つに分類しました。このうちニッチ戦略(ニッチャの戦略)は、大手が参入しない、あるいは見過ごしている特定の顧客層や特定の製品セグメント(隙間市場=ニッチ)に経営資源を集中し、その分野で専門性を高めて独自の地位を築く戦略です。イの「特定顧客、特定製品のセグメントに資源を集中し、専門化を図る戦略」がまさにニッチ戦略の説明であり、正解です。経営資源が限られる中小企業などが、大手と正面から競合せずに特定分野で優位を確立する際に有効です。他の選択肢は、チャレンジャ戦略(リーダに差別化で挑む)、フォロワ戦略(上位を模倣し追随)、リーダ戦略(市場全体を対象に最大シェアを維持)といった別の地位の戦略であり、「特定セグメントへの集中・専門化」というニッチ戦略固有の特徴で識別できます。

なぜ他の選択肢は違うのか

選択肢 ア
チャレンジャ戦略は、業界2番手の企業が、トップであるリーダの地位を奪うために、差別化や積極的な攻勢を仕掛ける戦略です。市場全体での競争を志向する点が、特定の隙間市場に集中するニッチ戦略とは異なります。チャレンジャは市場全体で正面から上位企業に挑んでいく立場であり、大手との競争を避けて特定の隙間市場で専門特化するニッチャとは、戦いの土俵も方向性もまったく逆になります。
選択肢 ウ
フォロワ戦略は、上位企業の製品や戦略を模倣・追随することで、開発コストやリスクを抑えながら一定の地位を維持する戦略です。独自の専門特化を目指すのではなく、上位企業の成功事例に低リスクで追随する点が特徴です。特定の隙間セグメントに経営資源を集中して独自の専門性を築き上げるニッチ戦略とは、戦い方の発想が根本的に異なります。
選択肢 エ
リーダ戦略は、業界で最大のシェアをもつ企業が、市場全体を対象に、その地位を維持・拡大するためにとる戦略です。市場全体をカバーする点が、特定の限られたセグメントに集中するニッチ戦略とは正反対です。豊富な経営資源を背景に全方位的に展開するリーダと、限られた資源を一点に集中するニッチャは対照的な立場です。

解くときのポイント

コトラーの競争地位4類型: リーダ(最大シェア・全方位)、チャレンジャ(差別化で挑戦)、フォロワ(模倣・追随)、ニッチャ(隙間市場に集中・専門化)。「特定セグメントに集中」とくればニッチ。