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正解は イ

解説

コアコンピタンス(core competence)は、競合他社には容易にまねできない、企業の中核的で独自の強み・能力を指します。経営学者のG.ハメルとC.K.プラハラードが提唱した概念で、一般に「複数の事業や市場に展開できること」「顧客に価値(便益)をもたらすこと」「競合他社による模倣が困難であること」の3つを満たすものとされます。技術力・生産技術・独自のノウハウなど、企業内部に長年かけて蓄積された競争優位の源泉です。選択肢bの「競合他社よりも効率性が高い生産システム」は、他社が容易には模倣できない自社固有の優れた能力であり、コアコンピタンスに該当するため正解です。ここで重要なのは、コアコンピタンスが市場の成長率や競合状況といった外部環境ではなく、あくまで企業内部に備わる独自能力を指すという点です。市場シェアや事業の成長率は、その能力が生み出した「結果」や、企業が置かれた「環境」であって、能力そのものではないため、両者を明確に区別する必要があります。

なぜ他の選択肢は違うのか

選択肢 ア
「主な事業ドメインの高い成長率」は、その企業が属する市場・事業領域の外部環境(市場の成長性)を示す指標です。企業内部に蓄積された模倣困難な独自能力を指すコアコンピタンスとは異なり、企業が置かれた環境要因に分類されるものであり、能力そのものではありません。市場の成長性という外部環境を示す指標であり、企業内部に蓄積された模倣困難な独自能力を指すコアコンピタンスには該当しません。
選択肢 ウ
「参入を予定している事業分野の競合状況」は、外部の市場環境(その分野における競合の状況)に関する情報です。これは事業機会や脅威を分析する際の対象であって、自社の内部に備わる中核的な強みであるコアコンピタンスには該当しません。外部環境の分析対象である点が異なります。外部の市場環境(競合の状況)に関する分析対象であり、自社内部に備わる中核的な強みであるコアコンピタンスとは性質が異なります。
選択肢 エ
「収益性が高い事業分野での市場シェア」は、市場における自社の地位を示す、結果としての成果指標です。市場シェアは強みが発揮された「結果」であって、それを生み出す模倣困難な独自能力そのものではありません。コアコンピタンスは結果ではなく、結果を生む源泉となる能力を指します。市場シェアは強みが発揮された結果としての成果であり、その結果を生み出す源泉である独自能力そのものを指すコアコンピタンスとは異なります。

解くときのポイント

コアコンピタンス=模倣困難・複数事業に展開可・顧客価値を生む『企業内部の独自能力』。市場成長率・競合状況(外部環境)や市場シェア(結果)と区別する。『他社がまねできない自社の力』が判別軸。