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正解は ウ

解説

棚卸資産の評価方法には先入先出法(FIFO)と後入先出法(LIFO)があります(日本では現在LIFO廃止)。先入先出法は先に仕入れたものから先に売れると仮定する方法で、仕入単価が上昇している時は、古い(安い)ものが先に売れると見なすため、期末に残る棚卸資産は最新の(高い)仕入単価のものになります。売上原価=期首棚卸高+当期商品仕入高-期末棚卸高の式から、期末棚卸高が高くなると売上原価は低くなります。後入先出法では逆に、最新の(高い)ものが先に売れると仮定するため、期末棚卸資産は古い(安い)単価になり、売上原価は高くなります。本問で「仕入単価が期首から上昇し続け期末が最高」という状況では、先入先出法を使うと期末棚卸高は高い単価で評価され上昇し、売上原価は相対的に下がります。これが選択肢cの「期末棚卸高は上がり、売上原価は下がる」に対応します。

なぜ他の選択肢は違うのか

選択肢 ア
「期末棚卸高も売上原価もともに上がる」は誤りです。売上原価=期首棚卸高+仕入高-期末棚卸高の式から、期末棚卸高が上がれば売上原価は下がる関係にあります。両方が同時に上がることはこの式の構造上あり得ません。どちらか一方が上がればもう一方は下がるトレードオフの関係にあります。
選択肢 イ
「期末棚卸高も売上原価もともに変わらない」は誤りです。仕入単価が変化しているにもかかわらず棚卸評価額が変わらないということは、評価方法が単価の変動を反映していない場合にのみ成立しますが、先入先出法・後入先出法いずれでも単価変動の影響を受けます。
選択肢 エ
「期末棚卸高は下がり、売上原価は上がる」は後入先出法(LIFO)の結果です。後入先出法では最新の高い単価のものが先に売れると仮定するため、期末に残るのは古い安い単価のものになり、期末棚卸高が下がります。先入先出法とLIFOを混同しないように注意しましょう。

解くときのポイント

仕入単価が上昇している場合:先入先出法→期末棚卸高↑・売上原価↓、後入先出法→期末棚卸高↓・売上原価↑、と覚えましょう。売上原価の計算式(=期首棚卸+仕入-期末棚卸)から期末棚卸と売上原価は逆方向に動くと理解することが鍵です。