正解は ア
システム監査基準に照らして、監査証跡の入手と評価に関する記述のうち「適切でないもの」を選ぶ問題です。監査証跡とは、処理の正当性を裏付ける記録のことで、ログやドキュメントなど多様な形態をとります。選択肢aは「アジャイル手法を用いたシステム開発プロジェクトにおいては、管理用ドキュメントとしての体裁が整っているものだけを監査証跡として利用する」とあります。これは適切ではありません。アジャイル開発では、形式的に整ったドキュメントが必ずしも整備されないことが多く、チャットの記録、課題管理ツールの履歴、リポジトリのコミット履歴など、体裁が整っていなくても処理の正当性を裏付ける有効な監査証跡が数多く存在します。それらを「体裁が整ったものだけ」に限定して利用するのは、監査証跡の入手を不当に狭め、十分な証拠を得られなくする恐れがあるため、適切でない記述です。したがって選択肢aが正解(適切でないもの)です。残りの選択肢(第三者の保証報告書の活用による現地調査の省略、本調査前の予備調査の実施、複数の監査手続の組合せ)は、いずれもシステム監査の実務として適切な進め方です。
『適切でないもの』を選ぶ設問に注意。監査証跡は体裁の整ったドキュメントに限らず、ログ・履歴・コミットなど多様な形態を含む。それらを『体裁が整ったものだけ』に限定するのは証跡の入手を不当に狭め不適切。