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正解は イ

解説

NAPT(IPマスカレード)は、1つのグローバルIPアドレスを複数の端末で共有するために、IPアドレスとポート番号の組を変換する技術です。本問では、プライベートIPのPCがNAPTルータ経由でWebサーバにアクセスし、「Webサーバから PC へ戻る応答パケット」のヘッダがどう書き換えられるかが問われています。まず行きの要求パケットでは、ルータが送信元IPアドレス(PCのプライベートIP→ルータのグローバルIP)と送信元ポート番号を書き換え、変換テーブルに対応関係を記録します。これに対し応答パケットは、WebサーバからルータのグローバルIP宛てに届きます。この時点でパケットの宛先はルータのグローバルIPアドレスと、行き要求時に割り当てた変換用ポート番号です。ルータは変換テーブルを参照し、宛先IPアドレスをPCのプライベートIPに、宛先ポート番号をPC側の元のポート番号に書き換えてPCへ転送します。送信元(Webサーバ)の情報は変更しません。したがって応答パケットで書き換えられるのは宛先IPアドレスと宛先ポート番号であり、選択肢bが正解です。

なぜ他の選択肢は違うのか

選択肢 ア
「宛先IPアドレスと送信元IPアドレス」の組は誤りです。応答パケットでは送信元(Webサーバ)の情報はそのまま保持され、書き換えられません。NAPTが書き換えるのはPCへ戻すための宛先側であり、送信元IPアドレスを変更する必要はありません。また、ポート番号の書換えが含まれていない点でも不適切です。送信元側の書換えは行きの要求パケットで行われるものであり、応答パケットで宛先側を書き換える本問の状況とは合致しません。
選択肢 ウ
「送信元IPアドレスと送信元ポート番号」の組は、PCからWebサーバへ向かう「行き(要求)パケット」で書き換えられるフィールドです。本問は逆方向の「応答パケット」を問うているため、書き換え対象は送信元側ではなく宛先側になります。方向を取り違えると選んでしまう、ひっかけの選択肢です。これは行き(PC→サーバ)の要求パケットで書き換えられる組であり、戻りの応答パケットを問う本問では方向が逆になり当てはまりません。
選択肢 エ
「宛先ポート番号と送信元ポート番号」の組は誤りです。応答パケットで書き換えられるのは宛先IPアドレスと宛先ポート番号であり、送信元ポート番号(Webサーバ側の80番など)は変更されません。ポート番号だけを2つ挙げ、宛先IPアドレスの書換えを含めていない点でも不適切です。宛先IPアドレスの書換えを含まずポート番号だけを2つ挙げている点でも、応答パケットでの実際の書換え内容と一致しません。

解くときのポイント

NAPTは方向で書換え対象が変わる。行き(PC→サーバ)は送信元IP+送信元ポートを書換え、戻り(サーバ→PC)は宛先IP+宛先ポートを書換える。問題文が要求か応答かを必ず確認すること。