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正解は ア

解説

システムテストの監査に関する問題です。システム監査人がシステムテスト(総合テスト)の妥当性を確認する際のチェックポイントとして最も適切なのは、テストケースが網羅的に想定されていることです。システムテストは要件定義で定めた機能・性能が満たされているかを最終的に確認する工程であり、テストケースに漏れがあれば、検証されないまま本番稼働する機能が生じてしまいます。したがって、要件に対してテストケースが網羅的に設計されているかどうかは、テストの品質を左右する最重要の確認項目です。アが正解です。他の選択肢は一見もっともらしい記述ですが、いずれも「だけ」「実際の業務環境で」といった不適切な限定や条件を含んでいます。監査の問題では、責任の偏り(一方の関係者だけで承認・実施)や、本番環境への影響リスク(業務が行われている環境でのテスト)といった内部統制上の欠陥を見抜けるかが問われます。記述の中の限定表現に注目して、統制として適切かを判断する読み方を身につけましょう。

なぜ他の選択肢は違うのか

選択肢 イ
テスト計画の承認が利用者側の責任者「だけ」で行われている状態は、システムの技術的な妥当性を判断できる開発側の責任者によるレビュー・承認を欠いており、関係者間の合意形成として不十分です。テスト計画は開発側と利用者側の双方の責任者が内容を確認し承認すべきものであり、一方だけの承認で進める体制は、適切なチェックポイントではなくむしろ監査で指摘すべき統制上の不備に当たります。
選択肢 ウ
システムテストを実際に業務が行われている環境(本番環境)で実施すると、テストによる誤データの混入や性能低下など、現行業務に重大な影響を及ぼすリスクがあります。テストは本番環境とは分離されたテスト環境で実施するのが原則であり、本番環境でのテスト実施は適切なチェックポイントどころか、是正を求めるべき事項です。
選択肢 エ
テストが利用者側の担当者「だけ」で行われている状態は、システムの内部構造を理解した開発側の参画を欠いており、テストの十分性・正確性の面で問題があります。システムテストは開発側が主体となり、必要に応じて利用者側も参画して実施するものです。一方の担当者だけによる実施は体制の不備として指摘対象になります。

解くときのポイント

監査問題は「だけ」「実際に業務が行われている環境で」などの限定・危険表現に注目。テストケースの網羅性確認は監査の定番チェックポイント、本番環境でのテストと一方だけの承認・実施は不備パターン。