解説
システムの稼働率を計算する問題です。処理装置1台の稼働率は0.9(故障している確率は0.1)です。まず「少なくともいずれか一方が正常に動作すればよい」場合(並列システム)の稼働率は、「両方とも故障している場合」を全体から引いて求めます。両方故障する確率は 0.1 × 0.1 = 0.01 なので、稼働率は 1 − 0.01 = 0.99 です。次に「2台とも正常に動作しなければならない」場合(直列システム)の稼働率は、両方が同時に正常である確率なので 0.9 × 0.9 = 0.81 です。求める差は 0.99 − 0.81 = 0.18 となり、ウが正解です。並列システムは「1 −(全部故障する確率)」、直列システムは「全部の稼働率の積」という2つの公式は、稼働率計算の最重要パターンです。並列にすると稼働率が大きく向上し(0.9 → 0.99)、直列にすると単体より低下する(0.9 → 0.81)という方向感覚も覚えておくと検算に役立ちます。
なぜ他の選択肢は違うのか
- 選択肢 ア
- 0.09 は並列システムの稼働率0.99と装置1台単体の稼働率0.9との差(0.99 − 0.90)、あるいは1台単体と直列システムの差(0.90 − 0.81)に相当する値です。問題が求めているのは「並列(いずれか一方でよい)」と「直列(2台とも必要)」の差なので、比較する対象を取り違えています。問題文のどの構成同士を比べるのかを最初に明確にしましょう。
- 選択肢 イ
- 0.10 は装置1台の故障率(1 − 0.9 = 0.1)に一致する値で、問われている2つのシステム構成(並列0.99と直列0.81)の稼働率の差とは無関係です。計算の途中で出てくる数値がそのまま選択肢に置かれている典型的なダミーであり、途中の値を答えと取り違えないよう、最後まで式を立てて「何と何の差を求めるのか」を計算し切ることの重要性を示しています。
- 選択肢 エ
- 0.19 は並列システムの稼働率を1(完全に故障しない)と誤って、1 − 0.81 = 0.19 と計算した場合の値です。2台を並列にしても両方が同時に故障する確率 0.1 × 0.1 = 0.01 が残るため、並列構成の稼働率は 1 − 0.01 = 0.99 であって1にはなりません。「冗長化すれば絶対に止まらない」という思い込みは稼働率計算の典型的な落とし穴なので注意が必要です。