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正解は ア

解説

製造物責任法(PL 法)の適用対象に関する問題です。製造物責任法は、製造物の欠陥によって人の生命・身体・財産に損害が生じた場合に、製造業者などが過失の有無にかかわらず損害賠償責任を負うことを定めた法律です。重要なのは、対象となる「製造物」が「製造又は加工された動産」と定義されている点です。ソフトウェアやデータそのものは形のない無体物であるため製造物に該当しませんが、ソフトウェアが機器に組み込まれて一体として流通する場合、その機器全体は動産であり製造物に該当します。したがって、ROM 化したソフトウェアを内蔵した組込み機器は製造物責任法の対象となり、ソフトウェアの瑕疵(欠陥)が機器の欠陥と評価されれば PL 法が適用されます。アが正解です。「ソフトウェア単体は対象外、ハードウェアと一体なら対象」という線引きがこの問題の核心であり、午前試験で繰り返し問われる定番論点です。なお不動産や未加工の農林水産物も対象外であることも併せて覚えておきましょう。

なぜ他の選択肢は違うのか

選択肢 イ
アプリケーションソフトウェアパッケージは、中身であるソフトウェア自体が無体物であり、製造物責任法が対象とする「製造又は加工された動産」には該当しません。ソフトウェアの欠陥によって損害が生じても、PL 法ではなく民法上の債務不履行責任や不法行為責任、契約に基づく責任などで争われることになります。媒体に記録されていてもソフトウェア単体の扱いは変わらないとされます。
選択肢 ウ
利用者が PC にインストールした OS は、ソフトウェアそのものであり無体物なので製造物責任法の対象外です。組込み機器のようにハードウェアと一体の製品として製造・流通しているわけではなく、利用者が後から導入したソフトウェアは機器と一体の動産とは評価されません。「機器に組み込まれて一体か、後から入れたソフトか」という違いが結論を分けます。
選択肢 エ
利用者によってネットワークからダウンロードされたデータは、物理的な形をもたない無体物の典型であり、製造物責任法の対象である動産には該当しません。データやデジタルコンテンツの瑕疵による損害は、PL 法ではなく契約責任や不法行為責任の枠組みで処理されます。「動産=形のある動かせる物」という定義に立ち返れば確実に除外できます。

解くときのポイント

PL 法の対象=「製造・加工された動産」。ソフトウェア・データ単体は無体物で対象外、組込み機器はハードと一体の動産で対象。「ROM 化して内蔵」が対象になる決め手のキーワード。